基本的にこのブログは、競馬で儲けることよりも競馬解析用の人工知能であるUMANARI_AI(ウマナリエーアイ)の開発を通して、人工知能の可能性を研究することがメインと考えています。
そうは言うものの、やはり実際に解析した結果を使って競馬を楽しみたいものです。
検証 宝塚記念でキタサンブラックは買うべきか?
2017年の宝塚記念の単勝オッズ上位の馬は次のものでした。
- キタサンブラック 1.4倍
- シャケトラ 8.5倍
- サトノクラウン 9.0倍
- ミッキークイーン 10.4倍
- ゴールドアクター 12.7倍
- シュヴァルグラン 12.7倍
宝塚記念までの戦歴を考えればこれらの馬が上位人気になるのは納得と言えると思います。今回考えたいのは、果たしてキタサンブラックの単勝オッズ1.4倍が妥当かどうかです。
なぜキタサンブラックが単勝オッズ1.4倍なのか?
勿論、これまでのキタサンブラックの戦歴を見れば1番人気になるのは何ら不思議ではありません。しかし、他の馬も決して劣っているようには感じられません。
もしかしたらキタサンブラックに対する過度な期待値が入っていないでしょうか?例えば、宝塚記念の結果によっては凱旋門賞を狙ってみるという話や、もし勝てばあの北島三郎さんが熱唱するなんて話を聞けば私でも特別な馬であるとの印象を持ってしまいます。
UMANARI_AIの解析(予想)結果
※()内の数字は解析勝率(%)
- シャケトラ (20)
- シュヴァルグラン (8)
- キタサンブラック (8)
- サトノクラウン (7)
- ミッキークイーン (7)
※尚、あくまで解析勝率が実際の勝率と同じである保証がないことに注意が必要です。因みに、UMANARI_AIはそれぞれの馬の勝率を予想する人工知能です。
UMANARI_AIの解析結果を見ると、何となくレース結果に近いような気がしませんか?ただ、実際のオッズほど、キタサンブラックの解析勝率が高くありませんでした。
本来の実力以上にキタサンブラックに期待する投票が多かったのではないかと考えられます。
オッズ1.4倍がどれだけすごい事なのか
オッズの仕組みはご存知でしょうか?ここではその仕組みは割愛しますが、1.4倍のオッズの馬に投票して回収率を100%以上とするには、その馬の勝率は71.5%以上でなければいけません。今までUMANARI_AIで解析した結果でそれ程高い勝率は見た覚えはありません。もし仮にUMANARI_AIが出した勝率8%が正しいと考えると回収率は11.2%(!)です。
オッズの仕組みから考えてみるとUMANARI_AIの解析結果的には、とてもではありませんがキタサンブラックを選択することはできません。
正直言うと
上にある解析結果が出た時、正直言うとキタサンブラックの解析勝率があまりにも低すぎるのではと不安になってしまいました。尚、当然ですが解析には私の手心などは一切入らないようになっています。
おまけ 競馬で儲けるには
競馬の仕組みで面白いのは、宝くじ類と異なり、様々な情報を駆使することで回収率を高めていくことが出来ると考えられることです。
一つのレースで投票された馬券から控除率に従ってJRAが控除を行った後、余った金額を的中した馬券に分配することになります。当たり前の仕組みですが、見方を変えてみると、「情報を持っていない人のお金を情報を持っている人にあげている」のようにも見えます。
情報といっても本当にあるのかもわからないイカサマ情報のことではなく、情報工学的視点のことです。この中には確率・統計も含まれます。
普通に考えても、確率・統計を競馬に応用して予想するのと、勘に頼って予想するのとではどちらが勝つかは火を見るよりも明らかと思います。(そう思わない方もおられるかもしれませんが、気づかないうちに確率・統計や情報工学を駆使している人にお金を渡しているかも)
例えばブルーバックスシリーズの中に「確率・統計であばくギャンブルのからくり―「絶対儲かる必勝法」のウソ (ブルーバックス)」がありますが、これを読んでいる人とそうでない人とはその時点で差が出てしまうはずです。
競馬以外にも聞いたこともなかったようなギャンブルの仕組みまで解説してあり、単に競馬のことだけ書いてある本より参考になりました。UMANARI_AIの中にも応用しています。
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